情報システム工学専攻
集積システム診断学講座
講座構成員
教授:中前幸治、准教授:三浦克介、助教:御堂義博

【概要】

 情報システムの大規模化・複雑化がすすむにつれて、人の諸活動が情報システムに依存する度合いは増す一方であり、その信頼性、安心・安全性の確保はきわめて重要な社会的課題となっています。情報システムは、基盤となるハードウェア、その上のソフトウェア群、および、それらを操作する人から構成されます。ハードウェアエンジンである大規模集積回路(VLSI)も、それ自身が膨大な数の回路素子を含む巨大システムであり、それを構成する半導体素子の製造は物理的微細化の限界に近づき、その信頼性、安心・安全性を保証することはこれまでになく困難になってきています。さらにハードウェアは必ず経年劣化を引き起こす物理的材料で構成されています。また、情報システムを構成する巨大なソフトウェア群は誤りを犯しやすい人間によって設計され、改版され、操作されています。人的な誤りは、社会機構のますますの複雑化による心理的なストレス因子がその原因であると言われています。

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 本講座では、安心・安全な情報システム構築の為に、VLSI 設計技術、VLSI テスティング技術、画像処理等の高度情報処理技術、シミュレーション・最適化技術等のシステム技術を基礎として、ハードウェア集積システムの故障や異常の予測、予防、検出、診断、故障や異常を障害に結びつけない耐故障技術、並びにストレスのある人の診断支援に関する教育と研究を行っています。

以下に主な研究テーマを列挙する。

高度情報処理技術・超解像度化技術を用いた計測法

  • 先端半導体デバイスの超低SN 比SEM 画像からの統計的画像処理によるパターン認識
  • SEM 観測画像におけるウェーブレット多重解像度解析による形状計測
  • 高倍率SEM 観測画像の超高分解能化に関する研究
  • SEM による先端デバイスウェーハ自動欠陥抽出・自動欠陥分類法
  • SEM 測長システムにおける弛緩法を用いたCADレイアウトと観測パターンのマッチング 
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微細化・大規模化したVLSI システムの診断法の研究

  • CAD レイアウト解析による故障診断ナビゲーション
  • CAD レイアウト解析によるセル内故障診断
  • レイアウト依存温度分布を考慮した故障診断法
  • レイアウト依存製造バラつきを考慮したパス遅延故障診断
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微細化・大規模化したVLSI システムの診断装置の開発

  • 走査レーザSQUID 顕微鏡におけるCADレイアウト解析利用診断法
  • 走査レーザテラヘルツエミッション顕微鏡におけるCAD レイアウト解析利用診断法
  • ナノプローバによる超先端デバイス特性の測定
  • 超先端磁気ヘッドの電子ビームコンピュータトモグラフィを用いた三次元磁界分布測定システム
  • 超先端レジストパターン計測のための帯電現象の解明
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素子、回路、システムの各レベルでの診断容易化技術ならびに耐故障技術の研究

  • 診断容易化の為のSoC 最適テストポイント挿入法
  • 製造バラつきにロバストなレイアウト設計法
  • 自己診断・修復可能な低消費電力VLSI システムの設計

VLSIシステム内外からの脅威を予測、予防、検出、診断、封じ込め、緩和するようなVLSIシステムへの要求事項(信頼性、安心・安全性の仕様規定)とあらたな評価尺度に関する研究

  • 少量多品種VLSI 生産・テスト工程のロバスト性評価と需要予測による戦略
  • 待ち行列理論を用いたVLSI ウェーハ製造工程最適化
  • VLSI インラインウェーハ検査工程のオンライン品質工学による評価
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量子コンピュータの診断・自己修復・自己再生に関する研究

システム臨床医工学に関する研究

  • 宇宙酔い解明のための人の前庭から眼に至る平衡神経系シミュレータの開発
  • めまい疾患のコンピュータ診断・治療支援システムの開発
  • めまい・平衡障害診断のための低コストビデオ眼球運動解析システムの開発
  • 胃ガン集団検診用コンピュータ支援診断システム
  • 生体・病理組織の電子ビームコンピュータトモグラフィを用いた三次元ナノ構造解析
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